管理職ナースが今日から使える 対人コミュニケーション・テクニック

◆職場での自分の「声」を意識したことがありますか?
たかが発声とあなどってはいけません。声の出し方ひとつで、成果がまったく変わると言われます。ところが、これまでのコミュニケーション指導のカリキュラムには、声の出し方についてはほとんど触れられていませんでした。管理職への女性登用が日本よりははるかに進んでいるアメリカでは、女性は落ち着いた低い声で話す傾向があると言います。なぜなら、かわいらしい高い声は大人としての信頼を得づらいからです。あなたはふだん、どんな声でスタッフに語り掛けているでしょうか。

◆ひょっとしたら“声”が原因かも……
本講座の講師渡部先生は、看護の国際学会などで同時通訳として活躍する言葉のプロフェッショナル。そんな講師も駆け出しのころは、「えー」や「あのー」といった余計な言葉が訳語に交じりクライアントからクレームを受けたと言います。そこで、話し方のプロに教えを乞うたところ、日本語の声の出し方のみならず英語の発音までが違ってきて、途端に高評価を得られることに。その教室には、重要な商談のプレゼンを控えたサラリーマン、弁護士、子どもたちが言うことを聞いてくれないと悩む小学校の教師なども通っていたそうです。それほどまでに発声や活舌は重要なのだと講師は言います。本講座では呼吸の仕方から発声のトレーニング方法までを実践的に指導します。

◆コンフリクトはチャンス
日ごろの業務を遂行する中では、大小問わず対立(コンフリクト)を避けて通ることはできません。この対立は放置すると成果やチーム全体にマイナスの影響を及ぼします。その結果、ケアの質が低下し患者の安全が守られない、離職者も増え質の担保ができないという悪循環に陥ると言います。しかし、この対立をうまく克服できると逆に良い循環をもたらします。それがアサーティブ・コミュニケーションです。本講座では、コンフリクト・アプローチとしてのアサーティブ・コミュニケーションのポイントを解説します。
※アサーションについては、平木典子先生によるウエブ講義で詳しく解説しています。こちらも聴取することをお勧めします。

◆できていますか?ゆとり世代、さとり世代とのコミュニケーション
「私たちの時代は……」などと部下に言う管理者はすでに過去の遺物となっているでしょうが、時代や文化の差だと頭では理解していても現実的に自分たちのころとは違うスタッフたちの特徴を理解しうまく対応できているでしょうか。現在26~41歳の人たちはミレニアムズ世代・ゆとり世代、6~25歳の人たちはZ世代・さとり世代と言われています。それぞれに共通するキーワードが「自分らしく」です。次代の中心となり活躍が期待されるそんなゆとり世代・さとり世代をどう動かしていくか、育てていくのかは、管理者にとって大きな課題です。現在大学でさとり世代の学生を指導する立場でもある講師が、実体験を通じたコミュニケーションのコツも伝授します。

渡部 富栄(わたなべ・とみえ)
大東文化大学 スポーツ・健康科学部 看護学科/看護師・同時通訳者・翻訳者

▼出典元 メディカのセミナーWEB講義
2021年12月発売 管理職ナースが今日から使える
対人コミュニケーション・テクニック
https://store.medica.co.jp/item/190122312

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