新年明けましておめでとうございます。
長引くコロナ禍における医療従事者、特に看護師の皆さまの昼夜を問わないご活動に、心からの感謝を申しあげます。
●新年早々、クイズです。
さて、これから挙げるキーワードは何を指しているでしょうか?
お金の話、収益性の高い病院づくり、ファシリテーション、診療報酬の読み方・活かし方、危険予知トレーニング、SWOT分析、概念化スキル、データ分析、目標管理、タスクシフト・シェア。
これは、看護管理ジャンルにおける2022年当社販売部数ランキング1~10位のメインタイトルです。看護管理者の皆さまが、病院・病棟の経営から日常業務まで、多岐にわたる役割を担われていることが想像できます。
●『知之者不如好之者、好之者不如楽之者』
釈迦に説法でありますが、これは論語の一節で、物事の知識がある人であっても、好きな人にはかなわない。さらに、好きな人であっても、それを楽しんでいる人にはかなわないという意味です。
この秋、看護部向けeラーニング『CandYLink』制作チームの責任者に立ってもらった社員がいます。着任からしばらく経って状況を聞いてみると「正直この年齢になって、新しいことをするなんて思ってもいなかったから、走りながら勉強しています。実務でも部下の方が詳しくできることが多いから、わからないことは素直に教えてもらっています」という返事でした。困り顔でありながらどこかワクワク楽しそうなのです。このチームはこれからもっと力を付けて、『CandY Link』をさらによいサービスにしてくれることでしょう。ご期待ください!
●部下は上司をよく見ている
ある調査では管理職になりたいか?という質問に、8 3 % が「いいえ」と答えています。
(n=200、一般企業の会社員対象)「なりたくない」理由については「人の管理が面倒」、「報酬と仕事量が見合わない」、「自分にそれだけの能力があると思えない」に、30%以上の方が回答しています*¹。
そろそろ後任を考える時期の管理職が、適任者が見つからないことほど、頭の痛い課題はないですね。一方で、さまざまな課題を抱えつつも、社会や病院・患者にもたらす影響を責任者「ならでは」の価値と感じて取り組んでおられる管理者に非常に多くお会いします。
「忙しい」を「心を亡くす」と書くように、どうしても余裕がなくなります。管理職の皆さまには、ピンチの局面だからこそ、ドッシリ構えて、笑顔で乗り越えていく姿を見せてください。部下は上司をよく見ています。
●楽しむための基礎体力「知る」を鍛える
近年は、SNSで話題になった本が今までにないスピードで売れていったり、「上司や先輩からの勧め」による購入者が一層増えています。
コロナ禍で全面中止としていた対面型リアルセミナーを夏ごろから再開しました。先月開催した実際の機器を用いた「ハンズオンセミナー助産師のための超音波」の会場には学習欲があふれていて、次回は後輩たちに参加するよう勧めますという声をたくさんいただきました。
若手は勉強しなくなったといった声を聞くこともありますが、これらのことから、実は何を勉強すればいいかわからないという課題のように思えます。
時代の変化に伴って、民間企業でもリカレント教育・リスキル教育への注目度が高まっています。ある会社では「問われるのは最終学歴ではなく、最新学習歴」と掲げて、自発的に学習する効果が、成果や報酬につながってくると、繰り返し伝えているそうです。
管理職の皆さまには、看護職の後輩たちがこれからも看護師として楽しく、価値を感じながら働いていけるように、どんなテーマを勉強するとよいかを、一人ひとりにアドバイスをしていただけることを期待しています。弊社では、その日のために、本年も役立つ商品を揃えられるよう努力してまいります。
看護師の「今と未来」に貢献したい会社
代表取締役 長谷川 翔
長谷川 翔
株式会社メディカ出版
代表取締役
▼出典元 メディカファン2023年1月 あなたへのエール ~看護管理者として新型コロナウイルスとどう向き合うか~
▼臨床看護のeラーニング CandsY Link トップページ https://clpr.medica.co.jp/
▼Nursing BUSINESS(ナーシングビジネス)トップページ https://store.medica.co.jp/journal/21.html