このたび、ナーシングビジネス春季増刊号『チームダイナミクスを生み出す 組織心理学のススメ』が刊行されました!
本書のテーマ「組織心理学」を、なぜ今、看護管理者にこそ学んでほしいのか——について、編著者の河野 秀一先生(株式会社サフィール 代表取締役)によるメッセージからご紹介します。
スタッフに届かない看護管理者の思い
看護管理者にとって、組織と人材のマネジメントは、難しく大変なものと思います。
病棟師長であれば、20 人以上の多種多様な価値観を持つスタッフを管理するわけですから、一筋縄ではいきません。
さらに、看護管理者の役割と責任として、組織の成果と人材育成が求められます。
人は欲求と感情を持っています。頭でわかっていても、行動につながらないことも多くあります。
スタッフが看護管理者の思い通りに動いてくれないことも多いでしょう。
“心理”がチーム運営の成果を左右する
組織心理学とは、「組織における人間の行動や集団行動を研究する、心理学の一分野」です。
一般的には「採用・選考・人材配置・研修・能力開発・評価・職場のモチベーション・給与制度・組織開発」などの問題に取り組みます。
例えば、皆さんは「同調圧力」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
これは、集団力学(グループダイナミクス)の一つであり、組織心理学が扱う範疇に入ります。
また、近年では「組織の心理的安全性」という言葉がよく話題に上ります。これも組織心理学の守備範囲です。
そして、多くの看護部で行われている「目標管理」には、実にさまざまな組織心理学の理論がちりばめられています。
いまこそ組織心理学を活かすとき
組織にはさまざまな場面で、特有の力が働きます。
欲求、感情や見えない力を捉えるために、また、スタッフに行動を変えてもらうために、組織心理学が有効なのです。
これを機会に多くの看護管理者に、組織心理学に触れていただき、本書で学んだことを活かしていただけたらと思っています。
それは、必ずや組織管理や人材管理に役立つと信じています。
(本書「はじめに」及び本文より)
………………………………………………………
目 次
【序章】リーダーに組織心理学が必要な理由
1.組織心理学とは
2.組織心理学の始まり
3.看護管理者が組織心理学を学ぶメリット
【第Ⅰ章】自分の管理スタイルを把握する
1.看護管理者が「自分を知る」ということ
2.自分のリーダーシップスタイルを知る
3.自分のメンタルモデルと価値観を知る
4.自分を知り行動変容へ
【第2章】人材管理に組織心理学を活用する
〜話せる職場の土台づくり〜
1.コミュニケーション
2.モチベーション〜動機づけ理論〜
3.コーチングスキル
4.スタッフと信頼関係を築くということ
5.信頼関係構築に必要な心理的安全性
コラム:プラチナナースのマネジメント
【第3章】組織管理に組織心理学を活用する
~強いチームをつくる~
1.組織マネジメントにおける組織心理学の重要性
2.組織とは何か
3.看護管理者が理解すべきスタッフの心理構造
4.心理を活かした看護組織マネジメントの実践
5.協力・信頼・対話が生まれる組織心理学的アプローチ
6.心理を理解し文化を育て強い看護チームをつくる
【第4章】事例:現場で組織心理学を活用する
1.概念化スキルがもたらす思考変容と行動変容
2.目標管理による組織変革で身体拘束の大幅減を実現
3.組織心理学をベースに次世代看護管理者を育成








